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Adobe Illustratorデータ作成上の注意点

Adobe IllustratorはDTPソフトの中ではポピュラーソフトですが、頁数の多い冊子の作成には不向きとされています。表紙や写真頁など部分的にIllustratorを使って入稿されるお客様も多いため、Adobe Illustrator CCを使用して注意点を紹介します。

  • カラーモード

    ドキュメントのカラーモードを「YMKC」に設定します。新規作成の場合は、「新規ドキュメント」ダイアログの詳細>カラーモード:「CMYK」を選択します。

    新規作成時のカラーモード設定

     

    既存のドキュメントのカラーモードを変更する場合は、ファイル>ドキュメントのカラーモードで「CMYK」を選択します。

    既存オブジェクトのカラーモード設定

 

  • トンボの作成

    トンボは印刷物の制作において全ての工程において、サイズ、位置合わせなどの目印となるものです。下記の方法でトンボを付けてください。

  1. 「環境設定」ダイアログを表示し、「一般」>「日本式トンボを使用」にチェックをします。

    日本式トンボを使用

     

  2. 長方形ツールで、仕上がりサイズの長方形を描画します。線のカラーを「なし」に設定します。

    AI トンボの作成1

     

  3. 長方形を選択した状態で、オブジェクト>「トリムマークを作成」を選択します。

    AI トンボの作成2

     

  4. トンボが完成しました。仕上がりサイズの長方形はガイドに変換しておくと便利です。

    AI トンボの作成3

     

  • 塗り足し

    塗り足しは、紙のフチまで余白を付けずに印刷したい場合の工夫です。(塗り足しを付けずに印刷した場合、僅かな誤差で余白が出てしまいます。)
    下図の通り「内トンボ」が仕上がり位置の目印で、3mm外側に「外トンボ」があります。塗り足しはこの外トンボの位置まで塗りを広げます。

    トンボの名称

     

    実際に写真や塗りを「塗り足し」含めて作成した例です。
    ※塗り足し部は印刷物の仕上がり時には、裁ち落とされて残りません。

    塗り足し例

     

  • フォントをアウトライン化

    Illustratorは、フォントをアウトライン化(図形に変換)する機能があります。入稿データは全てのフォントをアウトラインにしてください。
    ※一度アウトライン化したデータは元に戻すことはできません。入稿用でデータとして別名保存したのちアウトライン化してください。

     

  1. テキストオブジェクトを選択します。

    フォントをアウトライン1

     

  2. 「書式」>「アウトラインを作成」を選択します。

    フォントをアウトライン2

     

  3. テキストがアウトラインパスに変わりました。

    フォントをアウトライン3

     

  4. ドキュメント内の全てのフォントが、アウトライン化されたか確認してください。「書式」>「フォント検索」で、「ドキュメントのフォント」にフォント名が表示されていると、アウトライン化されていないテキストがあることを示しています。空白であれば問題ありません。

    フォントをアウトライン4

     

  • 線のカラーと太さ

    線に対して「塗り」にカラー設定し、「線」のカラーが無しになっていると、画面上では描画されていても印刷時には、消えてしまうか、または不鮮明に印刷されてしまいます。

    Illustrator 線の設定

     

    線幅は0.25pt(0.1mm)を下限としてください。

    線幅の下限

     

  • 不要なレイヤーの削除

    印刷に不要なレイヤーは、非表示のままでなく削除してください。逆に必要なレイヤーは表示してください。

    レイヤーの表示・非表示

     

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